入場無料。20世紀前半最大の指揮者トスカニーニの生家[パルマ]

トスカニーニの生家、パルマ パルマの観光
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こんにちは、cianaです。
アルトゥーロ・トスカニーニをご存知でしょうか?
1867年にパルマで生まれ 1957年に没したトスカニーニは20世紀前半最大の指揮者と讃えられ、未だに音楽ファンによって愛され続けています。
そんな彼の生まれた家がパルマの中心地ほど近くにあり、無料で見学することができます。
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街の中心地から徒歩約10分、トスカニーニの生家

ピロッタ宮殿を抜けてジュゼッペ・ヴェルディ橋を渡り、ドゥカーレ公園の正面手前で左に折れて少し進むと右手に現れるそっけない閑静な通り。
ここにトスカニーニの生家があります。
かつては労働者階級が多く住んでいたエリアで、トスカニーニも実は貧しい家の生まれでした。
生家もその入り口もごく小さく、中に入るためにはベルを鳴らさなくてはなりません。
受付でチケットを渡されるものの入場は無料で、ボランティアの方が一部屋一部屋丁寧に案内してくださいます。
ガイドはイタリア語でしたが、各部屋にはイタリア語、英語、スペイン語、ドイツ語の解説が書かれた紙が置いてありました。

クラシック・オペラファンなら楽しめる展示

小さな家の中には写真、指揮者のタキシードに指揮棒、指揮したオペラの舞台衣装、オペラのポスター、音楽家から贈られた品などがみっちり展示されています。
トスカニーニの生まれた部屋、パルマ
まさにここでトスカニーニが生まれた、という部屋。
結婚衣装や親族の写真が展示してあります。
トスカニーニが使用した指揮棒、パルマ
指揮棒とデスマスク。
ワーグナーの肖像と指揮棒、パルマ
ワーグナー夫妻の肖像とトスカニーニがスカラ座で「パルジファル」を振った時の指揮棒。
ヴェルディがアリーゴ・ボーイトに贈った小物入れ、パルマ
ヴェルディコインと、ヴェルディからオペラ台本作家のアッリーゴ・ボーイトに贈られた小物入れ。
(ボーイト台本によるオテッロやファルスタッフは芸術的に高く評価されています。)

パルマは音楽の街でもある

生ハムパルミジャーノ・レッジャーノ チーズ
パルマというと食の都のイメージで有名ですが、実はパルマは音楽の街でもあります。
イタリアで…いえ、世界で最も偉大な音楽家の一人であるヴェルティはブッセートというパルマ近郊の街の生まれで、この作曲家ゆかりの音楽祭がブッセートとパルマで毎年開かれています。
そしてこの20世紀前半最大の指揮者と言われるトスカニーニもここパルマで生まれ地元の音楽院で学びました。
そんな伝統もあってか、音楽ファンが多いのです。
これは案内してくださったマダムなガイドさんとの一コマ。
前日、パルマのレージョ劇場でオペラを観た話をしたら、「大丈夫だった?ブーイングはなかった?なかったならいい演奏だったのね。パルマの観客は厳しいからね、ホホホ…」という反応が返ってきました。笑
パルマのオペラファンは熱狂的で演奏者に対して大変厳しく、歌手たちはパルマで演じるのを怖がるんだそうです。
さらに一緒にお話を聞いていた方が「今度スカラ座にも行きたいんだ」と言ったらこのガイドさんが一言、「バカね!」。
なぜバカなのかと聞いたら「スカラ座なんてありきたりだわ」と。
パルマっ子のプライドが伝わってくるやりとりでした。
(スカラ座はパリ・ウィーンと並ぶ世界3大歌劇場の一つで、イタリアで最も著名な劇場です)

近くのドゥカーレ公園を散歩してリラックス

ドゥカーレ公園、パルマ
すぐ裏手のドゥカーレ公園は広々とした気持ちのいい場所で、パルマ市民の憩いの場所になっています。
中央に鎮座するドゥカーレ宮殿には入れないしお店も何もないですが、ところどころに遺跡や彫像が残されていて散歩するのが楽しいです。
私が訪れたのは日曜で、地元の方が大勢ジョギングしているのを見かけました。

開館情報

無料の博物館なので、年末年始、バカンスの時期などお休みがあるかもしれません。
できれば最新の情報をご確認ください。

アルトゥーロ・トスカニーニの生家博物館(Museo Casa Natale Arturo Toscanini)

  • 住所 Borgo Rodolfo Tanzi, 13 – 43125 Parma
  • 電話 +39 0521-285499
  • 定休 月曜
  • 営業
    火曜…9:00~13:00
    水曜~土曜…9:00~13:00、14:00~18:00
    日曜…10:00~18:00

 

以上、cianaでした。